災害時に役立つQ&A

土地、建物、借家・借地

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質問 地盤にひびが入り、土台と基礎がずれ、建物が傾き壁に亀裂ができてしまいましたが、このまま住んでも大丈夫でしょうか?
   
答え   地盤にひびが入っている場合、周囲の状況にもよりますが、特に傾斜地であったり擁壁があるようなところでは、斜面や擁壁が崩壊することも考えられますので、土木の専門家に見てもらい、敷地が安全かどうかを確認する必要があります。 敷地の安全が確認できた場合でも、建物が傾き壁に亀裂があるようなときは、そのまま住むことは危険ですので、お住みになる前に、専門家(建築士)に相談し、必要に応じて補強修繕をして下さい。
 
質問   地震でブロック塀が傾き、隣の家の人から、危ないのですぐに撤去するように強く求められました。傾いてはいますがすぐに倒れるとも思えないのですが、撤去しなければいけませんか。
   
答え   隣人は、あなたの家のブロック塀が倒れて自己の所有地の正常な使用が妨げられるおそれが生じている場合、あなたに対し、塀が倒れることを防ぐ措置を講じるよう請求することができます。危険なブロック塀をそのまま放置しておいたために、その後ブロック塀が倒壊し、倒壊したブロック塀で隣人に損害が発生したような場合(二次災害)には、あなたに損害賠償責任が発生することも考えられますので、ブロック塀の状況をよく見て、必要であれば修繕や撤去などをして下さい。
   
質問   住宅造成工事を発注していましたが、完成前に地震で擁壁が動きました。擁壁修理費用は発注者と請負人いずれが負担すべきですか。土地の買主が地震での困窮を理由に契約解除を主張していますが、応じなければならないのでしょうか。
   
答え 宅地造成工事は、請負工事に当たります。民法は仕事の完成までに発生した事由については、全て請負人の負担として定めています。従って完成前に地震で擁壁が動いた件は、民法上は請負人が自分の費用で完全なものにしなければなりません。しかし、契約で、この場合の費用の負担について定めているなら、契約が優先するので契約の定めに従わなければなりません。  
 次に造成土地につき、既に売買が成立していて、当該契約の買主が地震による困窮を理由に売買契約を解除したいといっている場合、買主のあげる理由は、契約解除事由ではありませんから、契約解除に応じなくともよいのが原則です。しかし、代金の支払いをめぐり障害が予想されるのですから、損害賠償額について話し合い、解約に応ずるのが妥当でしょう。
   
質問   宅地造成された土地を購入して家を建てたところ、地震で家が傾いてしまいました。土地の売主に責任追及できますか。
   
答え   瑕疵担保責任(民法570条)を追及できる可能性があります。 裁判例(仙台地裁平成4年4月8日判決)では、その地盤の耐震性の点からの瑕疵の存否は、従来発生した地震の回数頻度、規模、程度のほか時代ごとに法令上要求される地上、地下構築物の所在場所、地質、地形、強度などの諸要素を考慮し、一般常識的見地から少なくとも震度5程度の地震に対しての安全性の有無を基準として判断するのが相当である、とされています。
 従って、上記に該当するようなケースであれば瑕疵担保責任を追及できると考えられます。
   
質問   隣地との境界線上に建てたブロック塀が地震のために倒れました。その修理費用はどのように分担したらよいのでしょうか。
   
答え   倒れたブロック塀が誰の所有かと言うことで決まります。隣地と共同で建てたのであれば修理費用も折半であり、個人で建てた場合は個人で修理費を出さなければなりません。どちらにしても話し合いにより解決した方がよいでしょう。
   
質問   地震のために近隣の土地を含めて土地が移動しました。境界をはっきりさせたいのですがどうしたらよいでしょうか。
   
答え   私法上の境界であれば、先ずは、隣地の所有者と話し合いをし、必要に応じて双方立ち会いのもとで測量をし、双方が納得して新しい境界線を決めていくことができます。話し合いがつかない場合には、調停の申立をして、調停手続において話し合いをしていくことも考えられます。調停で和解が成立しなかった場合には、訴訟を提起することになります。この場合には、所有権確認の訴えと境界確定の訴えを併せて形で提起することもあります。
 公法上の境界について争いが生じた場合、当事者間の話し合いでは解決できません。この場合には、境界確定訴訟を提起する必要があります。 なお、公法上の境界について、平成17年に不動産登記法の一部を改正し「筆界特定制度」ができました。境界確定訴訟に比べて簡易迅速な解決が可能となりました。