災害時に役立つQ&A

土地、建物、借家・借地

土地はこちら 建物はこちら 借家・借地はこちら
質問   地震の後、家に戻って住みたいと思っていますが、電気ガス水道などは、そのまま使っても大丈夫ですか。
   
答え   電気、ガス(含プロパンガス)は地震の際損傷し、漏電やガス漏れ等の危険性がありますので、使用前(復旧前)に漏電検査、ガス漏れ検査等、設備の専門業者に見てもらうことが必要です。
   
質問   家を早く補修するか建替えたいのですが、補修費、解体費、建設費などについて公的に援助してもらう制度はありますか。
   
答え   阪神大震災をきっかけに、1998年、被災者生活再建支援法が制定されました。その後、2004年と2007年に改正され、住宅の解体撤去費や住宅ローンの利子、住宅の建設や購入、住宅の補修にかかる費用も支給対象になりました。申請は市区町村が窓口になりますので、補助金の具体的な内容・手続きは県や市区町 村に問い合わせしてください。なお、補助金の給付を受ける場合は、市区町村の罹 災証明が必要となります。また、現状の確認も必要となりますので、解体撤去をする 前に市区町村の担当課に確認して下さい。
   
質問 建物に、赤紙(危険)、黄紙(要注意)、緑紙(調査済み)が貼られてしまいましたが、赤紙、黄紙はもう住めないのでしょうか? また緑紙は住んでも大丈夫なのですか?
   
答え   応急危険度判定による赤紙等は、大地震により被災した建築物を緊急調査し、その後に発生する余震などによる倒壊の危険性や、屋根、外壁等の落下により、人命にかかわる二次災害を防止する目的で行われ、その調査の結果を見やすい場所に貼付表示し、居住者はもとより、その付近を通行する歩行者等に、その情報を提供するものです。従って、基本的には赤紙(危険)を貼られたものであっても、そのまま住むことは危険ですが補強・修繕等を行えば住むことも可能と考えられます。また、緑紙(調査済み)であっても、念のため、お住みになる前に専門家(建築士)に見てもらうと安心です。
   
質問 震災を機に住宅を建て直そうと考えていますが、土地建物が亡き父名義のままです。このまま建物を建て直しが出来ますか。
   
答え   新しい建物の表題登記を行うにあたり、旧建物の滅失登記をしなければなりません。旧建物の所有名義が亡き父のままですので相続人より申請しなければなりません。相続人の一人より申請できますので相続の証明書類を添付して滅失登記を行って下さい。
   
質問   建物被害について、市の判定と保険会社の判定が異なるのですが、保険会社の判定を市の判定に改めさせる方法はありませんか。
   
答え   建物被害の程度の判定は、各判定機関の判定の目的に応じて異なることはあり得ます。保険会社は損害の填補見地から判定し、市は安全性の見地から判定していると思われます。
 判定の目的が違うので、市の判定だけを根拠にして保険会社の判定を改めさせることはできません。市の判定も一つの材料にして建物被害が保険契約で設定されている基準へ該当することを主張して保険会社の判定を改めさせることになります。
   
質問   震災による火災の延焼で自宅が全焼しましたが、火災保険で補償されないでしょうか。
   
答え   火災保険は通常の火災を前提にしており、地震による火災は延焼による火災も含め、補償の対象外とされています。従って、地震災害保険の特約をしていなければ、地震による火災の延焼で全焼したご自宅は補償されないことになります。
   
質問   建物が半壊しましたが、担保を設定されています。建物を取り壊してしまっても問題はありませんか。
   
答え   建物が滅失すれば、その上に設定された権利は消滅するのが原則です。従って、建物の半壊によって滅失したと判断されれば、設定された担保は消滅します。半壊では滅失しないと判断された場合には、設定された担保は消滅しませんので、担保権者の承諾なしに半壊した建物を収去することはできません。収去すれば犯罪(建造物損壊)になります。
   
質問   中古住宅購入契約締結日に地震に遭遇し建物が損壊しました。契約時に内金を支払っていますが、残金の支払いを求められています。支払わなければならないのでしょうか。
   
答え   民法第534条1項は、特定物に関する物権の設定または移転を双務契約の目的とした場合において、その物が債務者の責に帰することができない事由によって滅失し、又は損壊したときは、その滅失または損傷は債権者の負担に帰する、と定めています。従って、契約して内金を支払っているなら、この規定によって残金を支払わなければならないことになります。
但し、契約する前にすでに地震があり、あなたが損傷の事実を知らなかった場合には、民法565条によって代金の減額を請求することができ、全く建物の用をなさない程に損傷している場合には、契約の解除も可能です。
   
質問   突然訪問した業者が老父に床下工事の契約をさせて工事を行っていきました。
どうしたらよいでしょうか。
   
答え   特定商取引法によって、8日以内であれば無条件で解約することができます。業者から老父が書面の交付を受けていなかったり、書面の交付を受けていても記載事項に不備があれば8日間が過ぎても解約することができます。
 また、業者が契約するにあたり、工事の必要性など重要事項について不実の告知をしていれば、6ヶ月間契約の取消ができます。
 尚、業者のセールス方法に虚偽の告知、欺罔などがあれば、詐欺による取消や不法行為に基づく損害賠償請求も可能になるでしょう。
   
質問   区分所有マンション(分譲型)の1階に住んでいるが、震災によって床下が陥没しました。床下(共用部分)の工事の為に部屋の床(専有部分)を取り外さざるを得ないと言うので、床を取り外しましたが、この場合、費用の負担は、区分所有者負担となるのでしょうか。管理組合負担となるのでしょうか。
   
答え   専有部分の工事費用は区分所有者負担が原則ですが、この場合は、床下(共用部分)の工事のために、床(専有部分)を取り外したものですので、工事費用は管理組合の負担になります。
   
質問   隣の家屋の屋根瓦が傷んでおり、今後の余震等で瓦等が飛散して自分の家屋等に損害を及ぼす危険がありますが、隣人は今回の地震で避難して留守です。
誰に何を言えるのですか。
   
答え   先ず、隣家を相手にして、危険な瓦の除去、補修等の危険を予防する措置を請求できます(民法198条、199条)。
 しかし、相手方が応じない場合、隣家の人に連絡を取ることができない場合には、裁判所に仮処分の申立をしてこれらの危険予防措置を取ることが必要ですが、緊急性を要する場合には、自分の法益を守るための実力行使として、正当防衛(民法720条1項)、あるいは物自体が急迫の危険を有しているとして緊急避難(同条2項)として、自力で隣家などを除去するなどして事故を防止することもできる場合があります。
 また、災害対策基本法は、「市町村長」は「災害の拡大を防止するために必要な応急措置を速やかに実施しなければならない」と定め(同法62条)、「必要な措置をとることができる」と定められている(同法64条)ので、早急に市町村長に危険の除去を求めることも考えられます。
   
質問   自宅の建物について、震災当初は住めると思って住んでいましたが 全壊の判定が出ました。今後は、住むことができないのですか。
   
答え   全壊という判定は、市町村が被災状況の現地調査を行い、確認した事実に基づいて、発行される災証明書により証明される被害程度です。全壊の他に大規模半壊、半壊、一部損壊などがあります。り災証明書は、各種の被災者支援制度の適用を受けるにあたって必要とされる家屋の被害程度について証明するものです。
 したがって、全壊という判定が出ても、自宅の建物に住むことを禁止することまではできません。
   
質問   二戸一住宅の建物が倒壊したが、隣家の所有者が行方不明なので取り壊しの承諾を得ることできません。どうしたらよいでしょうか。
   
答え   二戸一住宅の建物といえども隣家は他人の所有するものなので隣家の所有者の承諾がないまま取り壊すことができません。
 しかし、緊急性を要し隣家の所有者を捜して承諾を求め余裕のない場合、緊急避難(民法720条2項)として、隣家の所有者の承諾を得ずに取り壊すことができる場合があります。
   
質問   地震等でマンションが損壊して住むことが出来なくなってしまったのですがどうすれば良いのでしょうか?
   
答え   建て替えをする場合、区分所有者の5分の4以上の多数で建て直すことが出来ます。  
 建て替えに参加しない区分所有者に対しては、区分所有権および敷地利用権を売り渡すべきことを請求出来ます。
   
質問   罹災証明書とはどのようなものですか、また、どうすれば発行されますか。
   
答え   罹災証明書は被災者からの申請に基づき市町村が家屋などの被害程度を証明するもので、内閣府が定める判定基準にしたがって「全壊」「大規模半壊」「半壊」「一部破損」などに区分して判定、発行するものです。
 この罹災証明書は、公的な支援や各種減免、義援金の配付、保険などの申告、建物の滅失登記などの手続きに用いられる大変重要なものです。
 各自治体に相談して下さい。